語尾がちょっとアレですが良い本でした。
内容は大きく3つ。
- 好きなことで食べるには『サービスの価値』と『システム』と『信用』の3つの要素が大事
- 人は『サービスの価値』だけに目が行きがち。ただシステムで稼いでる企業や団体はたくさんある
- 21世紀は『信用』経済になる
中身について紹介していきます。
好きなことで食べるには『サービスの価値』と『システム』と『信用』の3つの要素が大切
たとえばカメラが好きでオレは写真で食っていく!っていきなり独立しても、実績のない新人カメラマンにはなかなか仕事は来ない。
こんな時、仕事が来ないのは自分のカメラの腕が悪いせいだ・・と悩むのはちょっとズレてますよね。
こう思うのはサービスの「価値」にだけフォーカスを当てているということ。
正直ある程度のレベルまで行くと写真のうまいヘタって素人にはわかりません。
年末の『芸能人格付けチェック』でふだんハイレベルなサービスを経験をしてる芸能人でさえ全問正解するのがむずかしいように、意外と一般の人はプロのレベルを求めてなかったり(あるいはわからなかったり)します。
そこで『システム』が大事。
たとえば先のカメラマンを例にすると、
- 行楽地でカメラを忘れた人向けに写真を撮る
- その場でプリントして販売 or サイトにアクセスしてもらってタダでダウンロードできる(その代わり事前登録をしてもらって顧客名簿ゲット)
なんてことも考えられる。
また一般の人はハイレベルなサービスは求めない(わからない)にも関わらず、始めたばかりの人には頼まない。
それは『信用』がなさすぎるから。
たとえまったく同じサービスを提供してたとしても『信用』の多寡で稼げるお金の額が変わるということ。
つまり「好きなことで食べる」ためには『サービスの価値』と『システム』と『信用』の3要素が大切ってことです。
価値にだけ目を向けがち。だがシステムで稼いでる企業や団体はたくさんある。
どうしても自分で独立を!って考えると、自分の出せる価値って・・頭がかたまっちゃいます。
が、身の回りにはけっこうシステムで稼いでる企業や団体がありますよって実例が挙げられてました。
本に出てたものをいくつか紹介。
ディズニーランドの稼ぎは入園料だけじゃない
ディズニーランドというと豪華なアトラクション。当然入園料の収入で支えられてると思いきや、売り上げに占める入園料の比率は半分以下。
入園料(45%)、物販・飲食(55%)です。
入園者はアトラクションに目を奪われそれにお金を払ってると思いがちですが、半分以上は意図せず園内のご飯とお土産にお金を使ってたということです。
規模は違いますがうどん屋がトッピングで稼ぐのと同じ理論。付加的なもので稼ぐ。
100円パソコンと思ったら・・
広告で見かける100円パソコンや0円会社設立サービスなどは、客の初期コストを抑えて、ネットなどの通信費や税理士・行政書士サービスで継続的に稼ぐ仕組み。
引き落としやカードなどで慣れない顧客からこっそりお金を抜いていきます。客の立場なら要注意。
21世紀は『信用』経済になる
これは最後に触れられてた話ですが、21世紀は『信用』経済が拡大していくと予測されてます。
いままで政府が保障してたお金の価値。
それがネットやグローバル化によって企業や個人が台頭することで希薄化していく・・。
お金自体はサービスを介在する「手段」でしかないので、個人が『信用』を高めれば物々交換のように個人間で商品やサービスを交換することが出来るようになる。
実際に今は信用を高めるとクラウドファンディングなどでサービスを始めることが出来てますしね。
なのでブログやSNSや出版物や動画配信などどんな手段でもいいので『自分はこれができる』っていう信用を築くことが大切だということでした。
(これについてくわしく記事を書きました。「個人投資家がブログを書くべき一番の理由【新時代のリスクヘッジ】」)
雑感
このブログではたった2つしか例を出しませんでしたが、ビジネスモデルのところは分かりやすく体系化されていて良かったです。
株をやってる人も読んだら銘柄選択するとき役立つと思います。
なにげに手にとった本で「ふむふむ良い本だなー。でもどこかで聞いたことあるようなこと書いてるなー」と思ってたら同じ著者(山口揚平さん)が書いた本をつい最近読んでました。
まったく著者は気にしてなかったのに、広い書棚の海で同じ人の本を手にとっててビックリ。
それでは。Go for it!