”IQ150以上の子どもを育てる”「ベビーパーク」という幼児教室に行かせています。
IQは相対評価なので大人になった時にどうなるかはさておき、早期教育のコスパの良さはよく知られてるところ。「子どもの能力は3歳まででほぼ決着する」とベビーパーク創業者は語っています。
そんなベビーパークの運営会社「株式会社TOEZ」からベビーパークのFC(フランチャイズ)オーナー募集の案内が来ましたので、面談を受けてきました。
※厳密にはTOEZの営業代理店BBSインターナショナルとの面談です。
FCオーナーは出資額に応じて利回りを得られるというものですが、これがなかなか高利回り。
同じくベビーパークに行かせている親御さんで、
- 投資をしたことがない方
- FCオーナーの案内がいきなり来たけど迷っている方
がいらっしゃると思います。
ここでは約10年間株式投資をしている私sushi-samuraiが当案件のメリット・デメリットを解説します。
結論【銀行預金をメインとされてる方は投資しても良い】
まず結論です。
現在、銀行預金をメインとされてる方は投資を検討しても良い案件だと思います。
もちろん、これは元本保証無しの投資案件です。
さまざまなリスクが混在していますので自己判断でお願いします。
次から私がなぜこの結論に至ったのか、メリット・デメリットを1つずつ丁寧に検証していきます。
メリット【ベビーパークのFCオーナー業】
まずベビーパークのオーナー業のメリットを3つ挙げていきます。
利回りが良い
まずは何より気になる利回りです。

上の資料のように投資金額に応じて以下のようになっています。(年利)
- 300万円~:4%
- 500万円~:5%
- 1,000万円~:6%
- 2,000万円~:7%
利回り保証となっており、仮に投資したベビーパークの教室が赤字になったとしても、この配当は支払われ続けます。(本部が補填する仕組みです)
またお金を出すだけで教室の運営には一切関わらなくても良い所がいいですね。
比較対象として以下のような投資商品を挙げます。(年利)
1)国債:0.02%(2021年7月時点)
2)定期預金で最高レベルの利息:0.2%(オリックス銀行。※3年定期(2021年7月時点))
3)日経平均採用銘柄の平均配当利回り:1.9%(2020年10月日経新聞発表データ)
いかがでしょうか。その他の投資商品と比べても、かなり高利回りであることが分かると思います。
ただ、1)国債や2)定期預金は基本的に元本保証(リスクフリー)ですので、比較対象としてはふさわしくないかもしれません。
有リスク資産としては、
- 日本を代表する企業群(日経平均株価採用銘柄)の配当利回り:1.9%
- ベビーパークのFCオーナー利回り:4.0~7.0%
ですので、この辺の信用の差が利回りの差(2.1~5.1%)になっているとも言えます。
商品の値下がりリスクがない
この商品ですが、契約期間は3年間です。
例えば300万で購入した場合、配当金36万円(12万円(4%)×3年間)が支払われたあとに、300万円で一旦本部に買い戻してもらう形になります。(契約更新の場合はその後相談)
買い戻してもらう金額は当初買った価格とされてるので、値下がりのリスクがないということになります。
株式投資などは、配当利回りを期待して買ったとしても値下がりのリスクがあります。
たとえば配当5%の株があったとします。
1株10万円 × 5% = 5,000円 の年間配当を得たとしても
株価が10%下がって10万円の株が9万円になったとしたら、配当を足しても9万5000円になり、結果的に損してしまう!というワケですね。
投資商品の値下がりは往々にしてあり得ることなので、そのリスクを回避できるのは大きいと言えます。
業績絶好調
ベビーパークですが、業績絶好調です。

創業から10年で生徒数が約20,000人という驚異的なスピードで伸びてます。
いかにIQという数字に踊らされる日本の母親が多いかが分かります笑

売上・利益はこちら。
2019年度は売上64億、経常利益10億円という上場企業と比べても素晴らしい業績を上げています。
昨年はコロナで解約が相次いだということで利益は落ち込んでますが、コロナ後を考えても拡大傾向は変わらないでしょう。
もし上場してたら買いたいレベル。ただ後ほど書きますが、社の方針として上場の予定はないそうです。
また幼児教育の分野で最後発でありながら、シェアNo.1(23.1%)になっているとのこと。
これらの数字から会社に対して一定の信頼が置けるかと思います。
デメリット【ベビーパークのFCオーナー業】
では続いてデメリットです。
会社が倒産した場合、投資した金額は返金はされない
投資初心者の方にとって、これが一番のリスクでしょう。
もし会社が倒産した場合、返金はされません。いわゆる元本保証ではないという事ですね。
その会社が健全か否かを測るため必要なのがBS(バランスシート)やCF(キャッシュフロー)です。
面談時にBSを求めたところ、「上場企業ではないため細かいものはないのですが・・」と以下の資料を提示されました。

官報にて開示されてるBSです。ザックリしすぎてて分析ムズい・・笑
とりあえず
- 自己資本比率:11.8%
- ROA(総資産利益率):10.5%(純利益を経常利益×0.7と試算)
などが分かります。自己資本比率はかなり低めですね。
こちらのサイトによれば、中小企業の自己資本比率の平均は40.8%ということ。
比較してもかなり低いレベルではあります。
ただ正直このBS・・分からないところが多いです。
何しろ負債の中に隠れている借入金の額が分からなければ分析のしようがないというのが正直なところ。
一口に負債といっても「預り金」とかもありますからね。
(借入金が分かれば、D/Eレシオや当座比率である程度の健全性がわかるんですが・・)
結論としては
- 細かい勘定科目が開示されていないため、健全性は不明(但し、「自己資本比率」は低め)
- ROAは10%以上で効率良い経営がされている
というところです。
資金が3年間ブロックされる
突然まとまった現金が必要になった!
人生はハプニングの連続。予想もできないことが起こります。
このベビーパークのFCオーナー業。3年間はどんな理由があっても返金されません。
つまり資金が完全に凍結(ブロック)されるということ。
定期預金などは解約すると利率が下がるなどデメリットなどはあると思いますが、さすがに出来ないってことはないですよね。
株式投資であってもある程度の流動性はあります。
したがって、本当の余剰資金を抱えてる人でなければ投資は難しいかもしれません。
リスクをとって投資している人にとっては利回りが微妙・・
色々と書いてきましたが、この記事を書いている張本人(sushi-samurai)が投資するか?
少し迷いましたが投資しない方向で考えています。
なぜなら僕は約10年くらい前から株式投資をしていて、配当と値上がり益を含む目標利回りを15%に設定しているからです。
先ほどメリットのところで書きましたが、ベビーパークは株式投資の配当利回りと比較するとなかなかの高配当ではあるんですが、良くも悪くも値上がり益が期待出来ないため、私が追い求めるリターンとは少し乖離がある商品です。
したがって、冒頭に書いたように、
- (これまで投資をしたことがない)銀行預金を主にされている余剰資金のあるご家庭
- 自営業で当期大儲け!利益圧縮して節税したい方
このような方は検討されても良いのではないかと考えています。
その他質問事項など
その他、質問したことなどです。
- 銀行借り入れの方が、低コストで資金調達してドミナント展開できると思うが、なぜそうしないのか?
⇒経営者(小林忠嗣氏)の「景気変動の度に左右される銀行融資に頼らない経営を行いたい」という考えのため。
- 同様に、上場して資金調達しないのはなぜか?
⇒幼児教育という特性上、株主に配慮するよりも、考えを同じくする生徒のご家庭から出資を募った方がより良い経営ができると考えているから。
- 出資されてる方の満足度は?
⇒出資されているほとんどの方に喜んでもらっている。契約更新は約8割の方が続けて行って頂いている。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ベビーパークは親世代への訴求力がハンパじゃなく、今後も伸びていくだろうなという企業ではあります。
それだけに配当じゃなくて株を持ちたい気持ちが強い・・笑
配当の利回りも含めて、惜しいなあ・・という印象です。
ただ、今何も投資をしておらず、何か良い投資商品はないかな?と考えている方には、なかなか良い案件だと思うので検討してみてはいかがでしょうか。
よく知らないものに投資するのはダメです。僕が実際に教室に行って感じた記事はコチラ。(IQ150の子どもを作りだす教室「ベビーパーク」に潜入したので、正直な感想かきます【宗教?嘘くさい?】)
それでは。Go for it!
(注意:投資は自己判断です。この投資により不利益を被ったいかなる場合も、当方は一切責任を持ちません)